No.2 会長に就任して4ヶ月


 会長に就任して4ヶ月が経過しました。
 学生の活動も3商大戦でシーズンの前半を終え、夏休みを挟んで合宿を経て、8月末からシーズンの後半に入ります。
 会長に就任後は、倶楽部の運営に新しいアイデアを吹き込むべく、いろいろと考えましたが、倶楽部は種々の分野で活躍する社会人の集合体で、かつ任意加入の団体ですので、一律の目標に向かって方向付けをすることはなかなか困難な課題をクリアしなければならず、前任者の青木前会長、池田前幹事長が苦労されていたことを今身を持って体験しています。
 私自身も、本来の自身の仕事と会長職が重なり、そんなに頑張って仕事をしたわけでもありませんが、7月に入って体調を少し崩し、3商大は観戦に行けるかどうか危ぶまれましたが、なんとか観戦だけはでき、その後の懇親会は若菜監督に委ねて早々と帰京しました。
 神戸大、大阪市大のOB会の役員の方々や、我が校の応援に来られた多くのOG・OBに対してきちんと挨拶もできず、大変心苦しく、この紙面を借りて陳謝いたします。
 今年の3商大は大阪の堺市の競技場で行われましたが、我が校は関西での開催にもかかわらず例年になく多くのOBが応援・観戦に来られていたように思います。
 また学生もOBの期待に応えるように戦前の劣勢予想を大きく上回る活躍を見せ、神戸大と同点で優勝種目も同数、結局は2位を獲得した種目数の関係で総合2位になりましたが、我が校は大会記録を3種目(100m、1500m、やり投げ)で出し、印象度では神戸大を圧倒していました。
 また100mでは、時間の問題と思っていた4年の松島君が期待に違わず10秒58というハイレベルな大学新記録を出し、その他にも自己記録を更新した学生も多く、この勢いを8月末からの東大戦を皮切りに続けて欲しいと思っています。
 さらに、3商大戦とは別の記録会ですが、3年生の矢部君がやり投げで69m56の大学新記録を出し、まだまだ記録更新を期待させる好調さを維持しています。
 もう一つの明るいニュースは、今年の新入部員が男子15名、女子2名と例年に比較して多くの部員が入部したことです。
 同時に一緒に練習している津田塾大学の新入部員も8名を数え、女子の比率が高まったことから、練習中のグランドは花が咲いたような華やかさです。
 新入部員とはいえ、最近の傾向で中・高時代に陸上を経験した学生が大多数を占め、その中には秋には上級生を脅かして戦力になりうる学生もおり、素人集団だった我々の時代とは隔日の感があります。
 ただ、他大学もそれなりに戦力を強化しており、対校戦の勝利は大変と思われますが、それは3商大と同様に多くのOG・OBの後押しで、100%以上の力を出して戦って欲しいと思っています。
 さらに、松本先輩のアイデアと住友電工のご厚意により住友電工の陸上部と我が校の学生との合同練習が実現し、今年の夏で2回目となり、少数ですが学生も参加させていただくことにより日本レベルの選手と接し、指導を受けております。
 そこで、学生が日本レベルの高い技術と練習法を体験して、クラブに持ち帰り、クラブ内で広めることはできれば、さらに学生の競技力向上に資すると思われます。
 何はともあれ、私が会長に就任して4ヶ月、ご祝儀ということではないのでしょうが、学生の活躍を中心として倶楽部が活気づいているような気がします。
 学生の技術・記録の向上、新入部員の質量の増加、OBの応援の活性化、それらもすべて、タータントラックの魅力が生み出している効果ではないかと思われます。
 秋からの対校戦、諸行事にさらなるOG・OBのご支援と応援をよろしくお願いいたします。

2016年7月21日      一橋陸上競技倶楽部 会長 浜田 愃